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テレビ東京取材、(追跡アイ

初めての水中への感動
「いつかは夢を叶えたい…・・」
6月前半UDT(バリアフリー化に取り組むダイビングチーム)主催で“みんなで海を楽しもう”と言う主旨の元、障害者と健常者とでダイビングが行なわれた。
中でも僕が個人的に気になる方が、車椅子で参加してくれた田中恵子さん。
彼女は四股体幹機能障害と言う重度の障害を持っている方。
過去2度ほどプールでの体験ダイビングを経験していが、海でのダイビングは初体験なのである。
当日天候にも恵まれ、会場となる「熱海マリーナ」にて日本各地から様々な方がイベントに参加して来た。
初めにIAHDの川口さんより各紹介が終ると、それぞれのチームに分かれ一日の計画を立てる。田中さんは川口さんのチームで、今日一日ダイビングを楽しむのだ。後で伺ったのだが、この時の心境は恐怖と期待と懐かしさ?であったと話してくれた。
懐かしさとは…・・彼女が5歳で、まだ病気になる前。家族と行った大切な海の思い出なのである…・・彼女は、あの時と同じ、潮の香りと日差しを身体いっぱいに浴びて海へ入ろうとしているのだ。

サポートは数人で行なう。彼女も無事にウエットスーツに着替えると、目の前に広がる海へ。初めは慣れない器材と、水面の感触に戸惑いを隠せないようす。しかし川口さんを初めとするサポートの方に勇気づけてもらいながら、いよいよエントリー開始。
水中に潜り、初めは強張っていた彼女の表情も次第にとけ、初めて感じる海の世界を楽しみ始めた。それは彼女だけに限らずサポートする人も同じ気持ちである。互いに魚を観察したり、海の独特の浮遊感を楽しんでいるようす。
周りでは今まで警戒していた、魚たちも彼女の目の前でゆっくりと泳ぎ回っている。

今回を振り返って、田中さんは今の心境をこう語ってくれている。
今まで積極的に外に出る事がない生活をしていました。そんな私に親友から海の素晴らしさを聞いたのです。何日も何日も悩んだすえ、ダイビングと言うものに挑戦して見ようと思ったのです。実際にサポートして頂きながら入った海の世界は、私の想像を遥かに越える素晴らしい世界が広がっていました。
車イスに乗る事のない精神的な開放感、重い重力に開放される身体的開放感、元気と勇気が身体の中から溢れてきました!

実は、私には夢があるのです、それはある島でダイビングをする事。今はその夢に向かって歩いて行こうと思っています…………・・
この時強く感じた事は、僕らが楽しんでいる「ダイビング」と言うものは、健常者、障害者と言った事を関係なくして全ての人が楽しめるレジャーだと思う。僕ら健常者が良く勘違いする事なのだが、障害者だからと言って何でもしてあげる事は、優しさでは無くお節介なのかもしれない。本当に必要な時は、相手から言って来てくれる。

これは僕が、今日を含め、今までの経験で個人的に感じた事なのです。
最後に彼女は、今回サポートして頂いた皆様に心より感謝しています。と告げていました。

 

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